7月30日 晴れ

 

『道に落ちている1円を拾う人は損をしている』という見解に対して何度考えても1円拾った方が得じゃないか、と思ってしまう。しゃがんで拾って立ち上がる約5秒、時間給から算出すると1円以上の価値があるのに…って事らしいが。

 

先日から読み続けていた日記本に挫折する。

読まれることを前提としていない作品だから「面白くない」と感想を抱くなんてあまりにも勝手だけれど、半分ほど読んで指がページを捲るのを拒否した。

 

ひと月に5冊、年間60冊ほどの本を読んでいるけれど、途中で諦めた本は今回の日記本を合わせてこれまでに3冊しかない。1冊は難しくて読み進められず、1冊は味のしないガムをずっと噛んでいるような本で嫌になった。

映画でも本でもお金を払ったコンテンツに対して「面白くないものは時間の無駄だから途中でやめる(お金よりも時間が勿体ない)」という行動がとれる人がいるが、お金持ちの思考だと思った。実際に富豪かどうかは知らないけれど、間違いなく心がお金に余裕があると感じている人だ。

 

私は貧乏性ゆえ本や映画は基本的に最後までしゃぶり尽くすし、1円が落ちていたらちょっとテンションが上がってしまうような気さえする。後ろ髪を引かれつつ、日記本を売りに行くボックスへ入れた。