資産を増やす教科書としてあらゆるところでオススメされている『金持ち父さん貧乏父さん』という本は、一部では「この本を参考にしたら資産が増えるどころか減った」なんて言われていたりする。
『金持ち父さん貧乏父さん』を是非とも読みたかったのだけど、なかったのでネット記事や本の感想を読み漁ったところ「どうやら不動産投資がおすすめされているらしい」ということが分かった。
ペラペラ読んでみると『年収1000万円の貧乏人 年収300万円のお金持ち』という本に不動産投資や『金持ち父さん貧乏父さん』についても言及されていたので、こっちを代わりに購入して帰ってきた。
読み終えてから浮かんできた感想は『【金持ち父さん貧乏父さん】ではどんな風に言及されていたのか知らないが、よく不動産投資をやろうと思えるな!?』だった。
まず大前提としてこの本では不動産投資をオススメしている。
という理由で不動産投資の方が素人は参入しやすいのだと書かれていた。
”不動産”と聞くと一般人の私はどうしても「資産だ!」と思ってしまうのだけど、こういったお金に関する本を読むと一貫して「家は資産ではない」と主張している。ここのイメージがいまいち私の中で合致しない。
家は30年後にはほぼ価値が0円になる。子どもに譲るつもりで買う?馬鹿言うんじゃないよ、子どもは子どもで自分で新しい家を買いますよ。
…てなことを言う。
不動産投資で得られるのは資産ではなく不労所得だ。
投資用不動産を買う⇒ローンや管理にかかるお金を払いながらも家賃収入でプラスになる⇒その収入で生活が豊かになる
つまりイメージは、1億円の不動産を購入して「うぇーい!1億円の資産だぜぇ」ではなく、家賃収入からローンやら管理にかかるお金を引いて残った金額が「不労所得だぜぇ」って感じ。
勘の良い人ならここで気が付くと思うけれど、不動産投資って多分めちゃくちゃ難しい。
部屋が埋まらなければ不労所得の額は下がるし(下手すりゃ赤字)、買ってすぐは良いけれど10年20年経てば家賃も下げなきゃいけなくなるだろう。こんなマイナスな事態は、これっぽっちも勉強していない私でも想像がつく。
どうすれば打開できるか?を言葉で表すのは簡単だ。
部屋が余らない場所・築年数が古くても住みたい人が多い場所の不動産を選べば良いのである。
だけど、言葉ではたったこれだけでも、実際にそんなに上手く選べるものか…ね?
この本の中では、書籍でもセミナーでも不動産関係の人との会話でも、とにかくひたすら頭を使って学べ、足を動かし現地を見に行け、需要と供給を自分の目で確かめろ、とずっと書いてある。
『金持ち父さん貧乏父さん』が話題になった時、サラリーマンでも”楽して”資産を増やせる!なんて触れ込みが目立ったけれど、まあそんなお砂糖ドバドバな甘い話はない。
実際に不動産投資は素人や一般人が下克上を起こせるフィールドなのかもしれない。だけど、そこにはやっぱり並外れた努力が必要なのだと思う。”楽して””誰でも”なんてことはない。
大きなお金を動かすのは怖いと思っていたし、元々金平糖ぐらいしか興味がなかった私の不動産投資への関心は粉々に砕けてふーっと飛んで行った。私にはちょっと無理だ。
『金持ち父さん貧乏父さん』を読んで【不動産投資】に興味を持ったならばこの本『年収1000万円の貧乏人 年収300万円のお金持ち』も読んでみると良いと思う。
投資家になる前に必要なことや、不動産投資家としても心づもりが書いてある。
私が不動産投資家になる将来はおそらく来ないだろうが、なかなか興味深い本だった。
改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学 [ ロバート・キヨサキ ] 価格:1,760円 |
年収1000万円の貧乏人年収300万円のお金持ち [ 伊藤邦生 ] 価格:1,540円 |