10月某日『一億人総【自分株式会社CEO】社会』

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日本人は「お金の使い方が下手だ」と言われている。

それは諸外国のように『投資』をしようという意味ではなく、”お金は使ってこそ”という認識が低いことも指していると思う。人生のほとんどの時間を仕事に費やしているのに、稼ぐ目的は?と聞くと『貯金』と答える人があまりにも多いそうだ。

 

お金なんて使わなければただの紙切れだ!とホリエモン(堀江貴文)は主張する。

記事10月某日『いくらあれば幸せかよりも大切な事』 

 

(ちまた)には貯金術に関する本は多いが、”素敵なお金の使い方”なんてお金の使い方をレクチャーしてくれるような本は少ない。

 

だけど、少し考えれば「それもそのはず」と納得できる。

価値観は人それぞれにあり、正しいお金の使い方なんて人の数だけあって、共通する正解など存在しないからだ。

 

節約や貯金ブログを覗いてみると『ブランド物のほとんどはブランド料です。(=コスパが良くないのでオススメしません)』なんて記事があったりする。

それはその人の価値観だから否定はしないけれど、ブランド物を買って得られることは物だけじゃないだろう。満足感とか「これからも頑張ろう」という意気込みだとか、そんな物が手に入るだろう、と思う。物を買う時、考えることは物の原価だけじゃないだろう、と私はずっと思っていた。

 

この上手く言葉で表現できないモヤモヤが、松浦弥太郎のエッセイの中でピタリとくる文章で書かれていた。

 

価値観というのは人それぞれです。

珍しい外車に一〇〇〇万円払うのは高いと思わなくても、古ぼけた本に一〇〇〇円は高すぎると感じる人もいるでしょう。コンビニで買う一五〇円のおにぎりは高いけれども、取れたてのトマトに三〇〇円は安いと言う人もいるでしょう。

どちらがいい・悪いではなく、自分の価値観に見合っていればいいのです。

【今日もていねいに】著:松浦弥太郎(P152)

 

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一億人総『自分株式会社CEO』社会

さらに松浦弥太郎は「働き人であろうが、主婦であろうが、それぞれが自身の生活に関わるお金をきちんと把握し、【自分株式会社】の経営者である自覚を持つべきだ」と主張している。

 

「よく分からないけど、お金が残らない」なんて主張をたびたび耳にするけれど、もしも会社のトップが『何かよく分かんないけど、利益が少ないんだよねぇ』なんて言っていたら、どれほど先行きが不安なことだろうか。

 

現代は目につくもの全てが広告と言っても過言でもないほど誘惑が多い世の中なので、『何となく良いかも』でお金が払ってしまい、結果無駄遣いだった…なんてことは、まあ起きる。

 

だけど、これがリアルな会社だったとして「今月は要らない設備をうっかり買っちゃんったんで、業績としては赤字でーす!てへぺろ」なんて態度で会社のトップが居ようものなら、ふざけんな…!と労働組合が黙っていない。きちんと反省し、次に生かすことがとても大切なのである。

 

ちーっとも会社の資産(貯金)を増やせない、買い物には失敗してばかり(浪費)、そんな経営を続けてれば、行きつく先は倒産である。

 

会社の財政状況を把握するためにあることが『決算』である。

【自分株式会社】も赤字経営になっていないか、購入した物は自分にとって無駄ではなかったか、半年に1回ほどチェックするのがオススメなのだそう。

 

生活コストに削れる部分が無いか検討してみるのも良いかもしれない。

私は携帯を4~5年使うのだけど、機種変更に行ったら契約メニューの選択肢が増えていて1500円ほど通信費が安くなった。だけど、実は契約メニューの変更は機種変更のタイミングじゃなくても可能だったし、実際に「こっちがお得ですよ~」みたいなお知らせも届いていたのを私は覚えている。

 

自分で変更するのが面倒くさかったというのもあるし、いつかいつか…と思っているうちに時間が過ぎ、高い通信費を払い続けていた。定期的な生活コストの見直し・改善があれば防げた出費だったと思う。『自分株式会社』のCEOとしてはあまりにも杜撰(ずさん)な経営だった。反省せねば。

 

さて、どうでしょう。みなさんの『自分株式会社CEO』としての経営手腕は。

まず収支を把握できていますか?その上で上手いこと舵取りは出来ていますか?周りや宣伝広告に流されて大して価値を感じていない物にお金を払ってしまっていませんか?