♦二月某日
何だか無性にキャラメルが食べたくなって、薬局で日用品を買うついでにキャラメルもカゴに放り込んだ。
キャラメルと言えば、お菓子が主役なの?玩具が主役なの?ってグリコのキャラメルや、フランスを彷彿するハイソフトのキャラメル、サイコロ型パッケージのサイコロキャラメルなどなど、各々に定番のキャラメルがあると思うのだけど、私にとっての定番のキャラメルと言えば『森永 ミルクキャラメル』である。
幼少期にはキャラメルを食べて銀歯の被せが取れてしまい怒られたりしていたのに、今では銀歯なんて1本もない。改造人間っぽくて好きだったんだけど、一体いつの間に銀歯じゃなくなったんだろう…?
今の子は銀紙を噛んで歯がキーン!となって嫌な唾が出るあの経験をしないのかなあ。
幼少期は銀歯、思春期は歯列矯正をしていたから、キャラメル(矯正はガムも)はあまり食べてはいけないお菓子だった。大人になってからもわざわざ買う機会がなくて、ほんと随分久々に食べた。
そういえば矯正していた時は器具に色が付いちゃうからチョコレートなんかもダメで、あの頃は一体何を間食に選んでいたんだっけなあ?
キャラメルと縁がなかったのは、もしかすると家族がキャラメルを食べられないということが大きな理由かもしれない。
母親は幼い頃にやぶ医者にかかり歯を抜かれ、父は転倒し歯が折れるといったハプニングに見舞われた。私が幼かった頃、お菓子の最終決定権を持っていた人間が差し歯だったのだ。本人たち曰く『差し歯にキャラメルはご法度』らしい。
何となく我が家は歯に良い縁が無い気がしているので、キャラメルが食べられなくなるのが先か、肉が食べられなくなるのが先か…今から戦々恐々だ。出来れば胃が肉を受け付けなくなるような歳まで、自分の歯は健在でありたい。何でも美味しく食べられる期間は意外と短いのかもしれないなあ。
久々に食べたキャラメルは昔よりも食感は幾分ソフティになっているような気がするが、銀歯の被せを持って行かれた過去があるから、固くて粘っこいイメージが強く残っていただけだろうか。
久々のキャラメルは美味しくて1粒、2粒とどんどん胃の中へ消えていく。せっかくだから翌日にも食べられるように数粒残しておいて、楽しみを延長することにしよう。
▼コレぜ~んぶスイーツ!▼