7月28日 岡山晴れ

 

京都から新幹線1時間で岡山へ行けるなんて知らなかった。家を出て2時間くらいかけて葬儀場に到着。初めまして、の顔が沢山。何ならば、父の妹一家とは全く交流がなく、イトコとも初めまして。

 

相変わらず人の死には何の感情もわいてこない私だけれど、父が目頭を押さえる姿がチラリと目に入ってきた時には、じわっとこみ上げてくる感情があった。

骨も喉仏くらいしか拾わないものかと思っていたら、「あの世でたくさん走れるように、たくさんの物を得られるように、たくさん美味しい物を食べられるように、思い出をたくさん持っていけるように」って足も手も顎も頭も、こんなに沢山?ってぐらい拾った。

 

「紅茶どうぞ」「あ、大丈夫です」「クーラーの部屋が空いたんで、どうですか(みんなで移動しませんか)」「あ、大丈夫です」って兄の配慮がことごとく遠慮されるのが見ていられなくて、せっかく準備した物や空間がポツンと余るのが悲しくて、「紅茶、もらいまーす!」「クーラーの部屋で涼んでこよーっと」って無遠慮な若手を演じる私。頑張ったで賞くらい貰えるんじゃないか。

冠婚葬祭の時は遠慮しないで「ありがとうございます」って受け入れるのが正解という学びを得る。

 

火葬を待っている間に、受け取れる年金の話や、車を手放して銀行に頻繁に行けないからと死んだ祖父が金庫に1200万円を現ナマで貯め込んでいた話。葬儀に共に出席した人生の先輩のお姉さま方が、良い結婚かどうかは『運』だと教えてくれた。あと、冗談か本気か笑いながら「稼ぎが良い人を捕まえなさいね」って。

 

未婚だけど結婚についてどうこう言われたの全然不快に感じなくて、随分ネットに毒されていたなあと反省する。

帰宅してから意識を失うように2時間寝た。