10月某日『宗教と聞くと思い浮かぶ彼女たち』

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海外の大きなファッションショーの裏側を映した映像のとあるシーンを思い出す。

そのシーンは10代~20代前半の緊張した面持ちの若いモデルさんが目を瞑って胸の前で指で十字を切り、次の瞬間にはプロの顔付きでランウェイに出て行くシーンだ。

 

『宗教』や『信仰』と聞くと、ちゃんとした(この表現が良いかは分からないが)ものもあるとは分かっているのだけど、報道なんかの影響でどよんとした暗いイメージを抱いている。

 

だけど彼女のそれはどよんとした感じではなかった。不安やプレッシャーで押し潰されそうな時にそっと背中を押してくれる、そんな存在なんだなと思った。

 

『日本人はどうしてこんなに余裕がないのだろう?』というネットの質問に『信仰している宗教がないからじゃないか?』という意見があった。

この意見は賛否両論で、当時の私も「そんな意見もあるんだな」という感想しか抱かなかったのだけど、『何かを信仰することは同時に自分の心の拠り所にもなる』とも書いてあった。そんな記憶がバババッと蘇ってきた。

 

原因は分かっている。

先日読んだ【神様のケーキを頬ばるまで】という小説にこんな話が出てきたからだ。 

童顔で小柄な”芦原しおり”はあがり症な性格も相まって、無茶苦茶な依頼をされたり、途中で依頼内容を変更されたり、端的に言うと舐められやすい。

そんな彼女のバックの中には、彼女には似合いそうもない”ウツボ”のフィギュアが潜んでいる。

「(略)…多少強引なことを言っても文句を言わなそうに見えて。だから打ち合わせの時には、いつもこの子を鞄に入れて、変なことを言われてもちゃんと立ち向かえるよう、お守りにしてました」

【光る背中】(『神様のケーキを頬ばるまで』に収録)より

 

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芦原しおりと海外モデルの女の子が私にはどこかダブって見えた。

不安や緊張でいっぱいになった時に自分の背中を押してくれる存在があるって良いことだな、と思った。

 

無宗教を自覚している私は『宗教』『信仰』と言われてもあまりピンとこないのだけど、”芦原しおり”の様に、いざって時に自分の背中を押してくれる『応援団』のような存在を自分の中で持っておくことは悪い事じゃないと感じた。社会で生きる素敵な知恵だと思った。

 

私の毎日にもぜひ取り入れたい。カバンに応援団を潜まして、パワーや勇気を貰って頑張っていこう。

 

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