9月某日『迷惑メールの狙いとは?』

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『1000万円当選したよ。返信がないと無効になっちゃうよ』

なんて、お粗末な迷惑メールが届く時期がやってきた。

 

何故だか分からないのだけど、私のアドレスには4ヶ月に1回くらいのペースで2週間ほど迷惑メールが届く。ちなみに1日5通ほど。ある日突然始まって、ある日突然ピタリと止む。

 

メールが延々と送られてくるのならアドレスを変えなくちゃと行動も起こすけれど、届かない期間にはたったの1通も迷惑メールはこないので、アドレスは変更せずに過ごしている。

 

『当選が無効になっちゃうよ』『私、○○ってドラマに出ているんだけど友達になってくれない?』みたいなお粗末な内容に騙されるワケなくない?って多くの人は思うだろうが、実はそれが迷惑メールの狙いだったりするのだ。

 

今でこそ小説やエッセイしか読まないけれど、昔は専門書も読んでいた。その中にマーケティングの本があって偶然学んだことだ。

 

迷惑メールの役割は、メールが届いた人をイラッとさせる嫌がらせではなく、こういうちょっと考えたら無視するのが妥当な内容に、返事をしちゃったり、URLをクリックしちゃう人を炙り出すことにある。

 

そういう人は迷惑メールを即座に消去する人に比べて、『この物件、5年後には2倍の価値になるよ』って調子の良い言葉や『将来は資格で差が付く。この講座なら~~』みたいな不安を煽るような内容に、疑い調べることをせず飛び付いてくれる人種である可能性が高い。

疑い深く、頭の良い人を相手にするよりもよっぽど商売が簡単だ。つまりいい”カモ”なのである。

 

無差別にメールを送って反応を待っているだけで、簡単にターゲティングが出来てしまう。非効率的に見えて、実はすごく効率的。

 

『こんな馬鹿げた文章を書くなんてセンスないなあ』なんて思っていたら、それこそが戦略だった…なんて、マーケティングってめっちゃ面白いやん!となって、当時は広告やコピーライトの本を何冊も読み漁っていた。そんな興味も今ではすっかり薄れちゃっているけれども。

 

広告関連の本には『どうやって消費者に買いたい欲を植え付けるか…』のノウハウが書かれているので、読み終わった後は広告やCMにちょっと冷めた気持ちになる。

 

世の中には『とっても素敵なものなの』『あれを持っていないなんて…』って私たちが買ってしまいたくなるように考え練られた宣伝が溢れているのだから、”物欲が止まらない”というのはある種、正しいのかもしれない。

だからこそ「良い物なんだろうけど【自分は】いらないな」って考えが大事になってくるのだと思う。

 

断捨離ばっかりやっている私が偉そうに言えることではないけれども。