わたくし、この年齢になって初めてドアガチャを経験しました。
「すごく怖かった」なんてドアガチャの経験談を聞いていたときも、そりゃ怖いか怖くないかだと怖いだろうけど、冷静に考えてカギが開くわけでもないし、最悪チェーンをしめておけば入ってこれなくない?…なんて内心思っていてごめんなさいー!!!
ドアガチャされたのは日も暮れていないお昼の時間帯だったけれど、怖かった。
頭ではどれだけドアをガンガンされたって人力で開いてしまうようなものじゃないと分かっているのに、勢いでチェーンが外れちゃうんじゃないか、ドアが壊れちゃうんじゃないかって、不安で堪らなかった。
事件の可能性が低い昼間でもあれだけ心臓がバクバクするんだもん。これが1人暮らしの真夜中だったら、もっと恐怖心でいっぱいになると思った。
私はエントランスのあるマンションに住んでいて、エントランスの開閉と家の玄関の開閉が1つの鍵で出来るのね。エントランスの鍵はマンション住民共通だから、回りはしないけれど各家庭の玄関の鍵穴にカギがスボッて入っちゃう。
何かの間違いで、それこそしつこくガチャガチャしていたら(私からすると逆の意味で)奇跡が起きて、グルッと解錠しちゃうんじゃないかとヒヤヒヤした。
扉1枚って人の気配がめちゃくちゃ伝わってくるし、何となくの思考も分かってしまうものなのだと思った。
この年末年始に3回ドアガチャをされたので、管理人さんの仕事始めにこんなことがあったんですよーってお知らせしたら、「痴呆のあるおじいさんがいらっしゃるんです。」と返答が。
引っ越してこられたのか、元々住んでおられて痴呆が進んだのか、は分からないけれど、何か悪意があってドアをガチャガチャされていたわけではなくて安心した。
おじいさん相手でもこれだけ不安になるのだから、顔を隠していたり、屈強だったり、複数人だったり、そんな相手からのドアガチャを経験した人は、それはそれは怖かっただろうと想像する。
今後はそういう恐怖に寄り添えるというか、共感してあげられると思う。私の2021年はそんな風にして幕を開けた。