どうも、こちら関西です。
2回目の緊急事態宣言(1/14~2/7)が出されて初めての休日が過ぎ去っていった。この休日、私は先日購入した本を読んで過ごしていた。
松任谷正隆さん(ユーミンの旦那さん)が書いたお買い物エッセイなのだけど、感想はまあ…うん。だって何でもかんでも「欲しい!」ってアッサリガッツリ買っちゃうんだもの。もっと悩んだり、こだわったり、それによって発生する買い物の達成感みたいなものが私は読みたかったかな。
お買い物エッセイは山内マリコが書いたものも読んだことがあるのだけど、”友人のブランド財布を見て、自分も年齢に合ったブランド財布が欲しくなり買いに行く”話とか、こっちはまるで友人と話し合っているみたいで面白かった。私がお世話になっている価格帯とは全然違ったけれど。
買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて (文春文庫) [ 山内 マリコ ] 価格:803円 |
お買い物に対するスタンスに男女で差があったりして、あまり共感できなかったのかな、と自己分析。
でも終わりの方に書かれている、これまで本書に出てきた物たちが良いお買い物だったかどうかの採点は面白かった。
●記念日に買った”フェイク”のマフラー
これほど活躍したマフラーはいまだかつてなかった。もうヘヴィーローテーションもいいところ。街でバッティングしたこともなければ、似たようなものさえ見たことがない。意外に女性に受ける。そのまま持ち帰られそうになったこと数度。大成功の買い物の見本のような例だといえる。よって点数は120点としたい。(P242『散財通信簿』より引用)
こんな風に採点がなされていて、非常に興味深かった。
しかしながらやっと訪れた面白いという感情は、あとがきの更に後ろにある”解説”に出てきたこの文字でボーンとはるか遠くに飛んでいってしまう。
ところで正隆さんがもし定額給付金を受け取ったら、1万2千円でどんな買い物をするのだろう?総理大臣が何に使うかより、松任谷正隆が何を買うかのほうがよっぽど気になるのだが……(P277)
私は松任谷正隆さんの散財よりも”定額給付金1万2千円”の方がよっぽど気になるのだが……。
このエッセイは2009年に刊行されたのだけど、2009年頃の1万2千円の定額給付金って何だ?
調べてみると本当に2009年に定額給付金があったようで、12年前といえば私もとっくに物心がついている年齢なのだけど、さっぱり記憶にない。
昨年給付された10万円は「給付金を親が管理するといったら子供がごねてます」なんて愚痴が目立ったり、高校生ぐらいの子がインタビューで買いたい物を答えていたり、良くも悪くも未成年者も自分が給付金の対象である自覚があるように見えた。
12年前はどうだったのだろう。私への2万円(18歳以下は2万円だったらしい)はどうなったんだろう。記憶を手繰り寄せようとしても、ヒントになりそうなことすら思い浮かばない。
『高収入は除外しようと思ったが、審査に時間がかかって給付が遅くなるから無理だ』とか『世帯主に一括給付で、世帯主が独り占め』とか…Wikipediaには今回の定額給付金を支給した時に叫ばれたのと全く同じ問題が起きていたことが記載されていた。