12月某日『対人関係なんてつまずいて当然だ、のスタンスで』

 f:id:arasukkiri:20201222172236j:plain

 

「A型とB型って相性最悪らしいよ」

たしか中学生の時に部活の先輩が何か意味があったわけでもなく、話題の1つとして放った言葉だ。

 

それに対して、B型の部活仲間がA型の私に対して「先輩はああ言ってたけど、私たちには全然当てはまってないよね~」と言ってきたことにドカンと衝撃を受けたことをその友人の名前を久々に耳にしたからだろうか。ふと思い出した。

 

私は割とその子に気を使っていたつもりで、ハッキリと言葉にするならばちょっと苦手意識を持っていたのだけど、こんなにも私たちの間での認識は違うのか、と。

 

彩瀬まるの小説【あのひとは蜘蛛を潰せない】にこんなシーンがある。

主人公のリエは母親の「みっともない女になるな」という正しさの呪縛に囚われ、失敗することを極度に恐れていた。

 不安から仕事場で毎度最終チェックをお願いするリエに対して、裏で同僚が「あの年齢まで甘やかされてきたから、あんな性格なんだろう」と陰口を言っているのを聞いてしまう。

 

甘やかされた?むしろ失敗が許されず怯えて生きてきたのに。 

彼が私のことなんて何にも分かっていないのと同じように、私だって職場で人の悪口が言えてしまえる彼の気持ちなどこれっぽっちも分からない。

 

あのひとは蜘蛛を潰せない (新潮文庫) [ 彩瀬まる ]

価格:572円
(2020/12/22 17:18時点)

”人に嫌われたい”と思っている人はいない。

多かれ少なかれ誰しもが”人に好かれたい”という気持ちを持っているはずだ。

 

だけど、他人が何を大事にしていて、何が地雷なのか…人の内面なんて見えないものなのだから、”人に好かれる人間になる”というのは暗闇で的アテをするぐらい実は難しいことなんじゃないかと思ったりする。

 

それに”誰かのために”やったことが空振りだったり見当違いだったり、それが何度も重なるとしんどくて堪らない。

 

基準は自分。”自分が”嫌なことを他人にしない、わざわざ人の気持ちを推測しようとしなくてもこれだけで十分だと思う。

 

そもそも「もしかしたら嫌な思いをさせちゃったかも」なんてことも悪い妄想なだけって可能性も大いにある。真実はその本人しか知りようがないのだから、本人が口にしない限りあまり考えても意味はないのではないだろうか。

 

逆に伝わって欲しいことは良い事でも悪い事でも言葉にしなくちゃいけないなと思う。

『夫婦間での察してチャンは喧嘩の元!』なんて言うが、夫婦間だけでなく人間関係全てに当てはまる。

 

伝え方(言い方・口調)は気にするべきだけど。だっていきなりケンカ口調は相手もムッとしちゃう。だけどまずはこっちの気持ちが伝わらんことには、何も変わっていかないだろう。

 

マイナス面だけでなく、プラスの言葉『ありがとう』はより積極的に言葉にしていきたい。

記事伝えてナンボの愛 - 未熟な日々

 

「良い人になりたい」「人に好かれたい」という気持ちは否定しないけれど、判断を下す相手の心が透けて見えないのだから、あまり思い詰めすぎないことをオススメする。

 

大人の伝え方ノート [ 矢野 香 ]

価格:1,540円
(2020/12/22 17:13時点)