「人間というのは単純な生き物ですからね。いかに言葉で酔わせて、喜ばせてあげるかですよ。そういう思いやりがあなたの身を守りますよ」と教えてくれたのは母である。
これは松浦弥太郎のエッセイ『さよならは小さい声で』の中に出てきた文章だ。
感想上手な人は得で、自分がやってあげたことに対してしっかりと感想を返してくれる人にはあれこれやってあげたくなるし、自分自身もそういうコミュニケーションのおかげで随分と可愛がられてきた、と語られている。
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昔『美貌:頭脳:コミュ力、合計で10になるように能力が振り分けられるとしたらどう分配する?』という質問があった。
4にちょっと足らないくらいがおそらく平均レベルだと思うので、若かれし頃の私は『美貌:頭脳:コミュ力=6:2:2』、顔が良いのが1番良いでしょうと思っていた。だってルックスが良いと優遇される世の中だ。
でもその後、働き出すようになると、頭脳に全振りして家でパソコン1つで億万長者になるのも良いかもなあなんて思うこともあった。
そして最近思うのが、コミュ力は汎用性が高いということ。
モデルのような本当に美貌が求められている職には太刀打ちできないけれども、モテるとか人に親切にされるとか、そういったものはコミュニケーション能力が高ければ意外と手に入るのだと実感する場面が多くなった。
スヌーピーの有名な某名言。
画像引用:https://twitter.com/sarahama4444/status
『配られたカード(トランプ)で勝負するしかないのさ。』
この名言を見た時に「優れたカードに恵まれなかった私はどうすれば良いのだろう?」と考えた。そして「あ、コミュ力でカバーできる」という結論に辿り着く。
仲間を作ったり、やる気にさせたり、自分の出来ないことをお願いしたり…自分ひとりではやり遂げるスキルがなくもとコミュニケーション能力があれば良い結果を手繰り寄せることは可能なのでは?と思ったりする。
昨年、海外の人に道を尋ねられた。
地図とスマホと路線図を持っていたけれど、どう進めば良いのか分からなかったようで「○○にはどう行けば良いんだ?」と声をかけられてビクついてしまった。カタコトの英語で応戦する私。
その時に、地図が読めずとも、土地勘がなくとも、人に尋ねる勇気さえ持っていれば、行きたい場所には辿り着けるのだと思った。
コミュニケーション能力について考えているうちに、正しい事を言っているにも関わらず口調や態度で印象を悪くしてしまうのはすごく勿体ないことだと気が付いた。同じことを言っていても好感を持たれるなんて、こんな楽なことをみすみす見逃すのは勿体ないと思った。
推奨されているコミュニケーションは最初のうちは演じているようでムズムズするだろうが、習慣にして自分の話し方として己の中に取り込んでいきたい。呼吸をするように気持ちの良いコミュニケーションを。
私の手持ちもなかなかのぽんこつカードだけれど、『この世の勝負は1対1じゃない』これを知っているだけでいくつも戦略が練られると思う。
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